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東北大学グローバルラーニングセンター GLOBAL LEARNING CENTER, TOHOKU UNIVERSITY

海外留学体験談

SAP、FL、交換留学、海外体験等、様々な海外留学の体験談をご紹介します。


スタディアブロードプログラム(SAP)

自分の成長を感じられ、さらに成長するきっかけをもらえました。
後藤 美月さん 医学部3年(プログラム参加時)

参加プログラム:2024年春SAP
[アメリカ]ハワイ大学マノア校「ハワイの文化と歴史から多文化社会を理解する」


 幼いころから、留学してみたいという夢を持っていました。コロナ禍で大学生活が始まり、留学は夢で終わると思っていました。しかし、友人の勧めもあり、昨年FLに参加しました。学びに集中できる環境が整えられており、日本では学べないことをたくさん学ぶことができ、自分の視野が広がりました。昨年のFLへの参加が私の人生にとってのターニングポイントになったため、また留学して、視野を広げ、理想とする自分に近づきたいと思い、今回のSAPへの参加を決めました。
 プログラムは、講義とアクティビティで構成されていました。アクティビティでは、プランテーションビレッジ、パールハーバー、日本文化センター、タロイモ畑などへ訪問し、ハワイと日本の関わりやハワイの歴史や文化、社会問題について学びました。
 前回のFLでは自分から積極的に話すことができたのは、プログラムの終盤からで、後悔が残りました。そのため、今回は昨年のFLで積極的に動いていた先輩を見習って行動すると決めて臨みました。 ホームステイのため、ホストファミリーとたくさんのことを話しました。その日の出来事やお互いのことだけではなく、現地の人が感じるハワイの問題についても聞き、日本の問題についても話し合うことができました。また、やりたいことを期間内にやり切るためのプランの相談もしました。講義で質問をしたり、積極的に現地の学生と話したりできたことは1年前の姿からの成長を感じられた1つの点です。ただ、まだまだ悔しいと思うこともたくさんあったので、次に海外に行くまでには、もっと専門的なことも話すことができるよう、日本での勉強も頑張りたいと思いました。





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ファカルティレットプログラム(FL)

海外は思っていたよりも近くにある気がしました。
橋本 雄典さん 農学部2年(プログラム参加時)

参加プログラム:2024年春FL
[スペイン]マドリード・コンプルテンセ大学「Interacción en la cultura española」


 今回の研修は自分にとって初めての海外渡航であり、かなりの不安がありました。しかし、案ずるより産むが易しです。いざ飛行機に乗ってマドリードに着いて、街並みや人々を見てみたら、スペインは自分が思っていたほど「異国」ではなかったというのが率直な感想でした。もちろん、スペインの生活水準が日本に近いことが大きな理由だとは思います。
 挨拶や笑顔と言った基本的なことはスペインにおいても重要で、人間関係を築くには欠かせないものでした。私の失敗談として、朝食時に寮の食堂でグラスを落として割ったことがありました。青ざめていた私に、心配するなと声をかけてくれたのが、毎朝挨拶を交わして顔見知りとなっていた寮の職員の方でした。あの時声をかけてもらえていなかったなら、その後食堂に行くのが相当気詰まりだったに違いありません。挨拶の重要性は子供のときから幾度も聞かされて辟易していましたが、この時身をもって挨拶の力というものを実感しました。また、私のスペイン語が拙くても何とか理解しようとしてくれる現地の方の気遣いは、デパートや郵便局、薬局、バスなど、街の随所で感じることができました。
 ごくごく渡航経験の浅い私の印象ではありますが、言葉の違い、習慣の違いはあれども、海外は思っているよりも近くにあるのではないでしょうか。今後海外に行こうかと考えている方たちには、難しいことは考えずに思い切って海外研修に挑戦して頂ければと思います。





日頃の学びから出会えない気づきにあふれた刺激的な経験でした。
西牧 里紗さん 文学部1年(プログラム参加時)

参加プログラム:2024年春FL
[マレーシア・シンガポール]「アメリカの大学生と学ぶマレーシアとシンガポール留学ーInnovation and Cultural Dynamicsー」


 私たちは、ノースカロライナ大学の学生とマレーシア・シンガポールで、大学・企業訪問やフィールドトリップを通して文化の多様性とイノベーションについて学んで来ました。
 両国に共通して、生活の近くに多くの寺院や教会やモスクがあり、それらが宗教や民族の多様さを体現していました。そうした中でも、各民族が地理的に住み分けをすることによって、それぞれの宗教的・文化的実践を継続しながら、共存してきたことを学びました。また他の東南アジア諸国、イギリス、そして日本からの文化の影響も顕著に見られました。
 私が印象的であったのは、現地の方々の優しさと寛容さです。たとえば、お店では旅行客にとっても食べやすいメニューを教えてくれたり、モスクではどんな服装の女性も見学できるようにローブを貸してくれたりしました。こうした異なる相手を許容し、それに対して柔軟に対応する態度は、両国の多文化性によって育まれたものだと感じました。またこの態度は、今回訪問した企業の方がお話ししていた、異なる立場からの意見を大切にするという考え方にも通じており、イノベーションの重要な基盤になっているのではないかと考えました。
 それから全体を通しては、アメリカの学生の積極性と広い知識に圧倒される場面が多くありました。彼ら彼女らが積極的に質問をしたり、ガイドさんや大学・企業の方から投げかけられた質問に対してすぐに答えたりする姿勢から大きな刺激を受けました。
 今回の研修から成果として得られたものは、海外で学ぶことによって確実に自分の世界が広がるという実感と今後の学習へのモチベーションであると感じています。この経験は確実に私を成長させてくれましたし、さらなる成長のきっかけをくれました。このプログラムに参加することができたことを心から嬉しく思います。




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オンライン







今までと違う留学で学んだこと
浅沼 賢太さん 農学部2年(プログラム参加時)  

参加プログラム:
2020年夏アメリカ・モンタナ大学「アメリカ・モンタナ大学と行うVirtual Exchange Program」


 今回参加した「アメリカ・モンタナ大学と行うVirtual Exchange Program」は、コロナ禍で行われた最初のオンライン型留学プログラムの一つでした。
 プログラム内容は、モンタナの文化や環境等についての講義を受け、モンタナ大学の学生とグループディスカッションを行い、その議論結果を全体に向かって発表するというものが主でした。他には、日本語についての授業があったり、最終日にはプレゼンテーションがあったりしました。ただ、私が一番楽しかったのは、講義以外で実施された現地家族との交流です。バーチャルホームステイの機会があり、私が交流した家族の娘さんとその友達が歓迎の歌を歌ってくれた事はとても印象的でした。
 留学をするからには多くのことを学びたいという人が多いと思います。私自身、参加の事前準備として達成目標を設定しましたが、日常生活で常に英語を話す必要が無く、授業時間が比較的短いオンライン型留学では、この機会を通して何を得たいのか、何を上達させなければならないのか、より明確な意思を持って臨まなければ有意義な時間は過ごせなかったと思います。また、その目標を達成するために、積極的に授業内で発言をしていくチャレンジ精神を求められているように感じました。
 通常と違った留学形態であるからこそ、このような気づきが生まれました。ピンチをチャンスに変えるように、新たな気づきを手に入れられる機会でもあったと思います。今回のオンライン型留学は、今後の大学生活に活かすことのできる良い経験だったと思います。


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海外体験プログラム



自然、人、物、食べ物、文化などすべてが最高の場所です
中野 佑香さん 法学部1年(プログラム参加時)  

参加プログラム:
2019年夏 フィンランド・オウル大学「Scandinavian Studies Summer School 2019」


 私は9月にフィンランドのオウル大学にて約2週間のサマープログラムに参加してきました。海外体験プログラムはSAPやFLと違い、海外の大学や政府・企業が全国規模で様々なプログラムを主催していることが多いので、このプログラムに参加することを決めました。
 現地での授業は、簡単なフィンランド語や文学などを読んだり、フィンランドと周辺諸国の歴史や概要について学んだりしました。特に、フィンランドと日本の違いについて話し合い、プレゼンテーションする授業では、日本人学生と現地学生が各グループに分かれ、活発に活動していました。今回のプログラムでは、座学だけでなく、国立公園に行くフィールドトリップやフィンランドのシナモンロールである、プーラの調理体験、また、フィンランド式サウナ体験も経験することができました。休日には、チューターのお宅に伺ったり、カフェ巡りや近くの都市に遊びに行ったりしました。
 フィンランドの大自然や優しい人々、おいしい食べ物などに触れていく中でフィンランドという国に対する関心や愛情が強くなり、将来はフィンランドに関わる仕事をしたいと考えるようになりました。今回のプログラムに参加できたことを心から嬉しく思います。


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交換留学



北欧の自然に囲まれながら、「知る」ことの楽しさを知りました
和田 朱音さん 工学部3年(プログラム参加時)  

派遣大学: 王立工科大学(スウェーデン)
留学期間: 2017年8月~2018年6月


宇宙工学分野で国際的に活躍するために
 小惑星探査機はやぶさが、度重なるアクシデントを乗り越えて地球に帰還したのは、私が中学2年生の時でした。この歴史的なイベントを通してすっかり宇宙に魅了された私は、将来宇宙工学分野で国際的に活躍したいという夢を抱き続けてきました。王立工科大学(KTH)では元宇宙飛行士の教授が教鞭をとっており、国際宇宙ステーション滞在経験を踏まえたレクチャーを通して、宇宙開発について深く学ぶことができます。授業で幅広い専門知識を得るとともに、同じ志を持つ学生と交流することで夢の実現への第一歩を踏み出したい、との思いからKTHへの留学を決意しました。

主体性が身に着く授業
 KTHでの授業の大きな特徴として、プロジェクトワークが挙げられます。東北大では座学が多く、受け身な姿勢で授業に臨んでしまっていましたが、KTHでは学生の主体性が強く求められます。例えば、有人宇宙開発に関する授業では、月周回軌道に建設が提案されている有人宇宙ステーションを一からデザインするというプロジェクトワークを行いました。進行などは全て学生に委ねられており、学生間で意見を出し合いながらプロジェクトを進めていきました。同じグループの友人と夜まで作業に明け暮れたり、宇宙のことや自分の将来について夢中になって語り合ったりしたことは、忘れられない思い出です。

留学を通して視野が広がり、「知る」ことの楽しさを知った
 KTHが位置するスウェーデンのストックホルムは、水と自然に囲まれた美しい街です。都会でありながらも落ち着いた雰囲気で、勉学に打ち込むのに最適な環境でした。授業や大学内外のイベントを通して、世界各国の学生と出会いましたが、Fika(コーヒーを片手に談笑する、スウェーデン特有の文化)をしながら自国の文化・慣習について話したり、政治や国際問題について真剣な議論を交わしたりする機会を多く得たことで、「世界には自分が知らないことが沢山ある」ということに気付きました。それと同時に、常に広い視野で物事を捉える習慣が身に着き、知ること・学ぶことの楽しさを実感することができました。沢山の友人に囲まれ、日々新しい気付きを得ながら過ごした10ヵ月間の留学生活は、私の一生の宝物です。



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COLABS





米国留学は、世界的視野で課題を発見し解決する力を養うための絶好の機会でした。
佐野 勲さん 生命科学研究科 博士後期課程2年(プログラム参加時)  

派遣大学: 米国・アラバマ大学
留学期間: 2019年9月~2019年11月


米国留学は、グローバルな舞台で研究能力を養うための良い機会でした。
 私が留学を決意した理由は、生物の多様化メカニズムの普遍性を明らかにしたいと考えたためです。私は淡水貝類をモデルとし研究活動を進めていました。そして、これまでの研究から、東アジアの淡水貝類は、湖水環境(湖や沼など)と流水環境(河川など)への適応により、多様化を遂げていることを明らかにしました。そこで、東アジア以外においても、同様のメカニズムが多様化を駆動しているという仮説を検証したいと考え、北米大陸アラバマ州への留学を決意しました。アラバマ州は、米国の南部に位置し、淡水貝類の多様性が世界で最も高い場所の一つとして知られています。米国の研究者の賛同をいただき、東北大学のCOLABSに採用されました。
 渡米後、北米大陸産サンプルについて形態的に、また遺伝的に解析しました。その結果、北米大陸でも湖水環境と流水環境では殻形態が異なっており、さらに湖水型・流水型はそれぞれ遺伝的にも区別可能であることを明らかにしました。すなわち北米大陸においても、湖水環境および流水環境への適応が淡水貝類の多様化を促しているという、東アジアと同様の多様化メカニズムの存在が示唆されました。
 留学先では、研究目的の達成のためには、予期せぬトラブルに遭遇した場合でも臨機応変に対応することが重要であると学びました。渡米前の研究計画では、アラバマ州南部に位置する小さな水系で調査を行う予定でした。しかし、調査地を訪れ、現地の研究者と話したところ、調査地の淡水貝類は希少種が多く、その多くが法的に保護され、大学のラボに持ち帰ることが許されないとわかりました。そこで、法的に保護された貝は、写真の撮影や一部軟体部の切り取りなど、必要最小限のデータ収集にとどめて現地に放流することにしました。さらに、受入教員の友人の研究者にアラバマ州北部の大きな水系も案内してもらうことにより、従来の計画通りに豊富なデータを集めることに成功しました。
 私は、米国での研究活動を経験して、世界的視野で課題を発見し解決する力を養うことができました。留学では、新しい環境での実験・調査や考え方の違い、異なる言語など様々な困難に出会いましたが、それらの困難を自らの工夫と現地の人の助けによって乗り越えることができました。そして、留学を終えたのち、留学先で得られた研究成果を受入先の教員や友人が喜んでくれて、自らの成長を実感できました。今後は、米国で養った研究能力を活かして、世界の第一線で活躍したいと思います。



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