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東北大学グローバルラーニングセンター GLOBAL LEARNING CENTER, TOHOKU UNIVERSITY

海外留学体験談 【FL】

FL(ファカルティレッドプログラム)の体験談をご紹介します。


  • #05_2024年春 スペイン・マドリード・コンプルテンセ大学「Interacción en la cultura española」農学部 橋本 雄典さん
  • #04_2024年春 マレーシア・シンガポール「アメリカの大学生と学ぶマレーシアとシンガポール留学ーInnovation and Cultural Dynamicsー」文学部 西牧 里紗さん
  • #03_2020年春 スペイン・マドリード・コンプルテンセ大学「マドリードで学ぶスペイン語とスペイン文化」経済学部 丸山 嶺子さん
  • #02_2019年夏 米国・モンタナ大学「モンタナの大自然の中で環境問題を考えよう」医学部 熱海 南帆さん
  • #01_2019年春 ドイツ・パダボーン大学「課題解決型のフィールドワークを通して『ドイツ』に学ぶ」工学部 粂田 晴陽さん





  • #05

    海外は思っていたよりも近くにある気がしました。
    橋本 雄典さん 農学部2年(プログラム参加時)

    参加プログラム:2024年春FL
    [スペイン]マドリード・コンプルテンセ大学「Interacción en la cultura española」


     今回の研修は自分にとって初めての海外渡航であり、かなりの不安がありました。しかし、案ずるより産むが易しです。いざ飛行機に乗ってマドリードに着いて、街並みや人々を見てみたら、スペインは自分が思っていたほど「異国」ではなかったというのが率直な感想でした。もちろん、スペインの生活水準が日本に近いことが大きな理由だとは思います。
     挨拶や笑顔と言った基本的なことはスペインにおいても重要で、人間関係を築くには欠かせないものでした。私の失敗談として、朝食時に寮の食堂でグラスを落として割ったことがありました。青ざめていた私に、心配するなと声をかけてくれたのが、毎朝挨拶を交わして顔見知りとなっていた寮の職員の方でした。あの時声をかけてもらえていなかったなら、その後食堂に行くのが相当気詰まりだったに違いありません。挨拶の重要性は子供のときから幾度も聞かされて辟易していましたが、この時身をもって挨拶の力というものを実感しました。また、私のスペイン語が拙くても何とか理解しようとしてくれる現地の方の気遣いは、デパートや郵便局、薬局、バスなど、街の随所で感じることができました。
     ごくごく渡航経験の浅い私の印象ではありますが、言葉の違い、習慣の違いはあれども、海外は思っているよりも近くにあるのではないでしょうか。今後海外に行こうかと考えている方たちには、難しいことは考えずに思い切って海外研修に挑戦して頂ければと思います。








    #04

    日頃の学びから出会えない気づきにあふれた刺激的な経験でした。
    西牧 里紗さん 文学部1年(プログラム参加時)

    参加プログラム:2024年春FL
    [マレーシア・シンガポール]「アメリカの大学生と学ぶマレーシアとシンガポール留学ーInnovation and Cultural Dynamicsー」


     私たちは、ノースカロライナ大学の学生とマレーシア・シンガポールで、大学・企業訪問やフィールドトリップを通して文化の多様性とイノベーションについて学んで来ました。
     両国に共通して、生活の近くに多くの寺院や教会やモスクがあり、それらが宗教や民族の多様さを体現していました。そうした中でも、各民族が地理的に住み分けをすることによって、それぞれの宗教的・文化的実践を継続しながら、共存してきたことを学びました。また他の東南アジア諸国、イギリス、そして日本からの文化の影響も顕著に見られました。
     私が印象的であったのは、現地の方々の優しさと寛容さです。たとえば、お店では旅行客にとっても食べやすいメニューを教えてくれたり、モスクではどんな服装の女性も見学できるようにローブを貸してくれたりしました。こうした異なる相手を許容し、それに対して柔軟に対応する態度は、両国の多文化性によって育まれたものだと感じました。またこの態度は、今回訪問した企業の方がお話ししていた、異なる立場からの意見を大切にするという考え方にも通じており、イノベーションの重要な基盤になっているのではないかと考えました。
     それから全体を通しては、アメリカの学生の積極性と広い知識に圧倒される場面が多くありました。彼ら彼女らが積極的に質問をしたり、ガイドさんや大学・企業の方から投げかけられた質問に対してすぐに答えたりする姿勢から大きな刺激を受けました。
     今回の研修から成果として得られたものは、海外で学ぶことによって確実に自分の世界が広がるという実感と今後の学習へのモチベーションであると感じています。この経験は確実に私を成長させてくれましたし、さらなる成長のきっかけをくれました。このプログラムに参加することができたことを心から嬉しく思います。








    #03



    自己鍛錬と新しい発見。
    丸山 嶺子さん 経済学部 2年(プログラム参加時)  

    参加プログラム:
    2020年春 スペイン・マドリード・コンプルテンセ大学「マドリードで学ぶスペイン語とスペイン文化」



     語学学習が好き、自分の知らない国に行ってみたいという理由で、FL(ファカルティレッド)・スペインプログラムに応募しました。実際に参加して印象的だったイベントは、「スペイン人学生との交流」と「セゴビア・トレド探索」でした。スペイン人は陽気な人が多いというイメージを持っていましたが、実際に会話してみると、陽気な人はもちろん、おしゃべりが好きな人、物静かな人、謙虚な人など、様々な個性を持った人がいました。また、スペイン語能力をある程度自負していたのですが、いざ会話してみると思った以上にうまく話すことができませんでした。それでも現地の先生や学生たちは耳を傾けてくれました。語学力を鍛えるほか、人の優しさにも触れることができた二週間でした。授業では、毎日新しい単語やフレーズを学習し、会話練習を積み重ねることで、語学力がさらにアップしました。非母国語で話すことの困難さ・楽しさの両方を体験でき、頭脳をかなり刺激されました。セゴビア・トレド探索では、歴史ある街を遊歩し、壮観で緻密な装飾を纏った大聖堂や建築物を、身をもって味わうことができ、その場にしかない雰囲気とスペインの壮大な歴史を体感できました。
     最後に、プログラム参加に立派な目標はなくとも、ぜひ一度、日本という国から出て、日本の国際的な立場や、海外からどう評価されているか、文化の相違などを、自らの五感で確かめてほしいです。井の中の蛙はもったいないです。多く知ることで視野が広がり、自身の考え方・選択肢にも変化が生じると思います。見聞するもの全てに刺激され、沢山の新しい発見にも巡り合えた大変有意義なプログラムでした。






    #02



    大自然の中で環境や文化について考えた、充実した14日間でした
    熱海 南帆さん 医学部 2年(プログラム参加時)  

    参加プログラム:
    2019年夏 米国・モンタナ大学「モンタナの大自然の中で環境問題を考えよう」



     モンタナ州は、アメリカ北西部に位置する自然豊かな州です。私はそこでの活動を通し、地球環境などについて学びました。特に印象に残っているのは、グレーシャー国立公園を訪れたことと、フラットヘッド湖の畔で微生物の調査を行ったことです。広大な自然に触れ、その中で活動できたことは、とても貴重な体験だったと思います。
     また、大学では、現地の方々と交流する時間がたくさん設けられていました。その方々と英語で会話することを通して、文化の多様性や、日本の座学では身に着けることのできない実用的な英語を学びました。現地学生とともに授業を受けた際は、アメリカと日本、それぞれの学生がお互いの国にどのようなイメージを持っているかなどについて話し合う機会があり、海外から見た日本という、いつもとは違った視点を知ることができました。他にも、2泊3日のホームステイで家庭の生活を体験するなど、盛りだくさんの14日間でした。
     この海外研修が私にとって初めての海外渡航でしたが、モンタナ州で出会った方々は皆さんとても親切で、温かく私たちを迎えてくれました。プログラムに参加した学生の多くが、「またモンタナに行きたい」と口にするほど、素晴らしいプログラムでした。






    #01



    現地の学生と一つの課題に取り組む中で多くのことを学びました
    粂田 晴陽さん 工学部 2年(プログラム参加時)

    参加プログラム:
    2019年春 ドイツ・パダボーン大学「課題解決型のフィールドワークを通して『ドイツ』に学ぶ」



     私がこのプログラムに参加したきっかけは単純で、SAPやFLなどに参加した友人の話を聞いて、自分もこういった海外研修で国際感覚を身に着けたい、自身の成長に繋げたいと思ったことでした。しかしこのプログラムでは、初めに考えていたよりはるかに多くの、貴重なものを得ることができました。
     FLドイツプログラムでは、現地の学生と一緒に一つの課題に取り組みます。私が参加した年の課題は「ドイツと移民」でした。初めは言語の壁がある中で課題に取り組むことに不安がありましたが、ドイツの学生と何度もディスカッションを重ねる中でより積極的に連携して課題を進められるようになりました。また、移民の方をはじめ現地の様々な方にお話を伺うことで、課題だけでなくドイツという国についても理解を深めることができました。特に今回移民問題という複雑な問題を取り扱うことで訪問先を様々な面から知ることができたのは、国際感覚を養う上でとても貴重な経験となりました。
     また滞在中は、もちろん現地の学生と食事に行ったり、観光したり、交流会を一緒に企画したり、とても楽しく過ごしました。FLプログラムでドイツに滞在した2週間は、課題に取り組んだり現地の人々と交流したり、この紙面上では語りつくせないほど充実したものでした。